油田契約がロトルクアクチュエータの革新的なソリューションを生み出す
ロトルクは阿联酋(アラブ首長国連邦)で実施されたNASRフルフィールドディベロップメントプロジェクト(二期)向けに,空気式アクチュエータ220台を受注しました。このプロジェクトは,石油生産量を現在の一日22000バレルから一日65000バレルまで増やすことを目的として実施されました。
このプロジェクトに際し,ヒュンダイ重機工業から,30インチクラス及び36インチクラスのボール弁1500台を操作するのに必要であるとして,スプリングリターン空気式アクチュエータを受注しましたが,仕様には,9.4バールの設計圧力下でアクチュエータの最大出力が,バルブステムの最大許容トルク(桅杆)の90%を超えてはならないという厳しい条件がありました。
スプリングの圧迫に強力なパワーを要するため,標準仕様のロトルクGPアクチュエータの性能では対応が不可能でしたが,ロトルクの研究開発部署が,この問題に対する革新的でシンプルな解決策を打ち出しました。
ロトルクのエンジニアは,GPのスコッチヨーク機構のセンターボディとスプリングリターンシリンダーの間に,もう1台,空気式シリンダーを取り付けました。2台のシリンダーに同時に同方向に圧力をかけ,1台のシリンダーでバルブを動かすためのトルクを供給し,もう1台のシリンダーでそのトルクを単独利用してスプリングを圧迫することにより,桅杆(バルブステムの最大許容トルク)の条件を満たしました。
結果,アクチュエータは,長さ8.5メートル,重さ19トンの過去最大のアクチュエータGP350となりました。
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