YTCのポジショナが過酷なアプリケーションの道を切り開く
プロセス産業はしばしば,過酷な環境でバルブを極めて正確に駆動することに依存しています。プロセスプラントは,過酷な環境であるにも関わらず,スマートポジショナ等の最新の技術を要求しますが,ここで言うスマートポジショナとは,ボタンを押すだけで自動補正や簡単な診断を行い,全システムをコミッショニングしたり,監視することができるもののことです。多くの場合,バルブやアクチュエータ及びスマートポジショナは極端な高温や,汚染及び高震動等の過酷な環境に曝されています。
殆どの計装用ポジショナは,上記のような過酷な環境に曝されると直ぐに故障してしまうでしょう。例えば,スマートポジショナの場合は電気部品を内蔵しているはずですが,これらの部品は高温に非常に弱く,高温に曝されると早々と故障してしまいます。年轻的科技公司(YTC)はこのような状態でも正常に動作する2タイプのスマートポジショナを開発し,過酷なプロセス制御アプリケーションで拡大・成長する道を切り開きました。
リモートセンサーポジショナ:
欧美- 3301はポジショナの検知・フィードバック部をメインの制御筐体から遮断したり,取り外すという概念を取り入れました。センサーは正確にバルブのステム部を検知し,メインの筐体にフィードバック信号を送ります。このデュアルユニット設計により,オペレータはバルブから相当離れた場所で精密電子部品の位置を決定することができますので,バルブの動作においても,電子部品にとっても,最高の環境を提供することができるのです。また,これによって,複数の制御筐体を近接して取り付け易くなり,プラントにおけるバルブの監視や調整が便利かつ時間のかからない作業となりました。
トリプルモジュール遠隔ポジショナ:
センサーを遠隔に取り付けることで信頼性と性能が劇的に向上しましたが,センサーと制御筐体間の距離が離れていると,空気信号が消失してしまう恐れがあります。過酷な状況では,これによって電子機器がハンチングしたり震動し,バルブやアクチュエータの開度が安定しなくなります。
このような過酷なアプリケーションで優れた性能を発揮するため,YTCは欧美- 3302ポジショナを開発しました。このポジショナにより,パイロット弁の駆動部やトルクモータアセンブリを搭載した第三のモジュールは,リモートセンサーとメインの制御ユニットの中間位置に取り付けられています。従って,この3つのモジュールとは,センサー,駆動ユニット,制御筐体のことなのです。センサーが最も頑強な部品を内蔵しており,制御筐体が最も故障し易い部品を内蔵していますが,この構成によって,位置の正確性が劇的に向上し,より高い性能を実現しているのです。
その他のメリットとして,各モジュールの保守が容易であり,便利な位置にまとまって取り付けることが可能である,ということが挙げられます。また,モジュールや部品が標準化されているため,予備部品もシンプルで,在庫コストも節約し易くなっています。